脱炭素社会へオフィスの取り組み!家具レンタルの効果についても解説
「会社として脱炭素に取り組むように言われたけれど、オフィスで具体的に何をすればいいの?」とお悩みの総務・施設担当者様も多いのではないでしょうか。
世界的に環境への配慮が求められる今、企業にとって「脱炭素」は避けて通れない課題です。しかし、工場などを持たない一般的なオフィスでは、どこから手をつければ効果的なのか分かりにくいものですよね。
この記事では、オフィスですぐに実践できる脱炭素の取り組みや、そのメリットについて分かりやすく解説します。照明や空調の見直しから、オフィス家具のレンタル活用まで、無理なく始められるアクションプランを一緒に見ていきましょう。
脱炭素社会とは

まずは基本となる「脱炭素社会」の意味と、なぜ今、企業がこぞって取り組み始めているのか、その背景について整理してみましょう。言葉の定義を正しく理解することで、社内での説明や方針策定もスムーズに進められるはずです。
企業が脱炭素に取り組むべき理由
脱炭素社会とは、地球温暖化の原因となる温室効果ガス(CO2など)の排出量を実質ゼロにすることを目指す社会のことです。「カーボンニュートラル」とも呼ばれますね。
企業がこれに取り組むべき理由は、単なる社会貢献だけではありません。実は、経営にとっても大きなメリットがあるのです。
- コスト削減: 省エネによる光熱費のカット
- 企業価値の向上: 環境意識の高い投資家や取引先からの評価アップ
- 人材確保: 「社会課題に取り組む企業」として求職者へのアピール
今は「環境に配慮しない企業」というだけで、取引から外されてしまうリスクさえある時代です。未来に向けて企業が生き残るためにも、脱炭素への取り組みは必須条件と言えるでしょう。
オフィスにおける温室効果ガス排出の主な要因

効果的な対策を打つためには、まず「自分たちのオフィスから、何が原因でCO2が出ているのか」を知ることが大切です。オフィスにおける主な排出源は、大きく分けて「電力」と「移動」の2つに注目すると分かりやすいですよ。
電力使用による間接排出
オフィスビルで最も大きな割合を占めるのが、電力使用に伴う排出です。これを専門用語では「Scope 2(スコープ2)」と呼んだりします。
具体的には、以下のような設備が電気を消費することで、発電所などでCO2が排出されています。
- 空調設備: オフィスの快適さを保つために多くの電力を使用
- 照明器具: 天井照明やデスクライトなど
- OA機器: パソコン、サーバー、複合機など
特に空調と照明は、オフィスの電力消費の大部分を占めると言われています。ここを見直すだけでも、大きな削減効果が期待できますよ。
通勤・出張などの移動に伴う排出
オフィスの中にいる時だけでなく、業務に関連する「人の移動」もCO2排出の大きな要因です。
- 社員の通勤: 電車、バス、マイカー通勤による排出
- 出張: 飛行機や新幹線での移動
- 営業活動: 社用車での移動
これらは「Scope 3(スコープ3)」の一部としてカウントされます。特に営業車を多く保有している企業や、出張が多い企業では、無視できない排出量になっていることが多いものです。移動を減らしたり、移動手段を変えたりすることも、立派な脱炭素の取り組みになります。
脱炭素化に向けたオフィスでの取り組み事例

排出の原因が分かったところで、次は具体的な解決策を見ていきましょう。設備投資が必要なものから、日々の業務フローを変えるだけのものまで、オフィスで実践できる取り組みはたくさんあります。自社に合ったものから検討してみてください。
LED照明や省エネ空調への切り替え
最も手堅く、かつ効果が見えやすいのが照明と空調の見直しです。従来の蛍光灯をLED照明に切り替えるだけで、消費電力を約50%以上削減できることもあります。また、LEDは寿命が長いため、交換の手間(廃棄物)も減らせますね。
空調についても、最新の省エネモデルへの更新は非常に効果的です。もし機器の入れ替えが難しい場合は、運用でカバーしましょう。
- 設定温度を適正に保つ(夏は28℃、冬は20℃目安)
- フィルターをこまめに清掃して効率を落とさない
- サーキュレーターを併用して空気を循環させる
これらはすぐに始められるアクションですね。
再生可能エネルギーの導入
使用する電気そのものを、CO2を出さないクリーンなエネルギーに変えてしまうのも一つの手です。
最近では、多くの電力会社が「再生可能エネルギー由来の電力プラン」を提供しています。太陽光、風力、水力などで発電された電気を選ぶプランに切り替えるだけで、オフィスの電力使用によるCO2排出を実質ゼロにできる場合もあります。
自社ビルであれば、屋上に太陽光パネルを設置して自家発電するのも素晴らしい取り組みです。初期費用はかかりますが、長期的な電気代削減や、災害時の非常用電源としても役立ちますよ。
ペーパーレス化とクラウド活用
紙の使用を減らす「ペーパーレス化」も、森林資源の保護や、紙の製造・輸送・廃棄にかかるエネルギー削減につながります。
会議資料をタブレットで共有したり、契約書を電子化したりすることで、紙ゴミを減らすことができますね。また、データを自社サーバーからクラウドサービスへ移行することも検討してみましょう。
| 比較項目 | 自社サーバー(オンプレミス) | クラウドサービス |
|---|---|---|
| 電力消費 | 自社で24時間稼働・冷却が必要 | 大規模データセンターで効率的に管理 |
| 機器更新 | 定期的な買い替えと廃棄が発生 | 事業者側で実施するため手間なし |
| 環境負荷 | 相対的に高くなりやすい | 省エネ化が進んでおり低い傾向 |
クラウド事業者は大規模な省エネ対策を行っているため、個別にサーバーを持つより環境負荷が低くなることが多いのです。
テレワーク制度の拡充
コロナ禍で普及したテレワークですが、実は脱炭素の観点からも非常に有効な施策です。社員が出社しないことで、以下の削減効果が生まれます。
- 通勤による排出削減: 電車や車での移動がなくなる
- オフィス電力の削減: 人が減ることで照明や空調の負荷が下がる
- オフィス面積の縮小: フリーアドレス化と合わせれば、より小さなオフィスへの移転も可能に
「週に数回はテレワーク」という制度を定着させることは、働き方改革だけでなく、環境対策としても理にかなっているのですね。
オフィス家具・設備による脱炭素化

意外と見落とされがちなのが、デスクやチェアなどの「オフィス家具」に関する環境対策です。購入して古くなったら捨てる、というサイクルを見直すことで、環境負荷をぐっと下げることができます。ここでは「レンタル・リース」という選択肢に注目してみましょう。
家具レンタル・リースの環境メリット
オフィス家具を「購入」から「レンタル・リース」に切り替えることは、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現につながります。
購入した場合、不要になれば粗大ゴミとして廃棄され、焼却や埋め立て処分されることが一般的でした。しかし、レンタルであれば、使い終わった家具はメンテナンスされて次のユーザーの元へ渡ったり、部品としてリサイクルされたりします。
家具レンタルの環境メリット:
- 廃棄物の削減: 粗大ゴミを出さない
- 資源の有効活用: ひとつの製品を長く使い回す
- 輸送コストの最適化: 配送ルートの効率化など
必要な期間だけ借りて、不要になったら返却する。この身軽なスタイルは、環境にもお財布にも優しい選択と言えるでしょう。
企業が取り組みを進めるうえでのポイント

脱炭素の取り組みは、思いつきで行うのではなく、計画的に進めることが成功の鍵です。企業として信頼される環境活動にするために、押さえておきたい重要なポイントを3つご紹介します。
スコープ別の排出量を把握する
先ほど少し触れましたが、自社の排出量を「Scope(スコープ)」という区分で正しく把握することが第一歩です。
- Scope 1: 自社での燃料使用(ガスやガソリンなど直接排出)
- Scope 2: 他社から供給された電気・熱の使用(間接排出)
- Scope 3: 原材料の調達、配送、社員の通勤、廃棄など(サプライチェーン全体の排出)
まずは請求書などから計算できるScope 1と2の把握から始めましょう。現状の数字が見える化されると、「今年は〇〇%削減しよう」という具体的な対策が立てやすくなりますよ。
中長期的な目標を掲げる
脱炭素は一朝一夕で達成できるものではありません。2030年や2050年といった未来を見据えた、中長期的なロードマップを描くことが大切です。
「2030年までにオフィスのCO2排出を50%削減する(2013年比)」といった具体的な数値目標(KPI)を設定しましょう。SBT(Science Based Targets)のような国際的な基準に準拠した目標を立てると、対外的な信頼性も高まります。
目標があることで、社内のベクトルも合いやすくなり、持続的な活動として定着しやすくなります。
企業が取り組みを進めるうえでのポイント
設備や制度を整えるだけでなく、実際に働く「社員一人ひとりの意識改革」も欠かせないポイントです。
いくら省エネ設備を入れても、誰もが電気をつけっぱなしにしていたり、ゴミの分別をしなかったりしては意味がありませんよね。
- 社内ニュースで環境活動の成果を共有する
- 「マイボトル推奨」などの身近なキャンペーンを行う
- 環境に関する研修や勉強会を開く
このように、社員が「自分ごと」として捉えられるような啓発活動を並行して行うことが、取り組みを成功させるための重要な鍵となります。
まとめ
オフィスでの脱炭素は、難しく考えすぎず、できるところから始めることが大切です。今回ご紹介した取り組みを振り返ってみましょう。
- 照明や空調の見直し:LED化や省エネ設備への切り替えで、すぐに削減効果が出やすい
- 再生可能エネルギーの活用:電力プランの変更だけで、電力由来のCO2を実質ゼロにできる場合も
- ペーパーレス化・クラウド移行:紙や自社サーバーの削減で、じわじわと環境負荷を下げられる
- テレワークの推進:通勤・オフィス電力の両方を同時に削減できる、一石二鳥の施策
- 家具レンタルの活用:廃棄ゼロ・資源の有効活用につながる、見落とされがちな選択肢
取り組みを継続させるには、排出量の見える化→目標設定→社員への啓発という流れを意識することがポイントです。
脱炭素は「コスト」ではなく、企業価値を高める「投資」。まずは今日から一つ、アクションを起こしてみましょう。


