ウェルネス経営を什器選びから始める職場改善ガイド

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今、建設現場やオフィス開設の現場で「ウェルネス(心身の健康)」を軸にした空間づくりが加速しています。

「仮設だから」「現場だから」という妥協を捨て、ウェルネス経営の視点で働く人の幸福度を追求した結果、どのような変化が起きたのか。コーユーレンティアの最新納入事例8選とともに、その効果とメリットを紐解きます。

なぜ今、現場に「ウェルネス経営」が求められるのか?

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ウェルネスとは、単なる「健康(ヘルス)」を超え、身体的・精神的・社会的に充実した状態を目指す考え方です。近年、この概念を経営戦略に取り込む「ウェルネス経営(健康経営)」が急速に広がっています。

数字で見るウェルネス経営の潮流

経済産業省が認定する「健康経営優良法人」の数は年々増加しており、2026年には大規模法人部門で3,765社、中小規模法人部門で23,085社が認定されました。前年比でそれぞれ約10.7%増、約16.6%増と、取り組む企業は確実に裾野を広げています(出典:経済産業省「健康経営優良法人2026」)。

さらに、グローバルの企業ウェルネス市場は2025年時点で約684億米ドル規模に達し、2034年には1,182億米ドルへと成長が見込まれています。また、「健康経営銘柄2026」では28業種から44社が選定され、業種を問わず健康経営が経営評価の指標として定着しつつあることがわかります。ウェルネス経営はもはやトレンドではなく、企業の競争戦略そのものになりつつあるのです。

建設業界こそウェルネスが効く理由

建設業界は、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、「働き方改革」が待ったなしの状況です。人手不足が深刻化する中、現場の環境改善は「採用力」と「定着率」に直結します。

国土交通省の調査によれば、建設業の就業者数はピーク時(1997年)の約685万人から2023年には約483万人へと約30%減少。さらに55歳以上が全体の約36%を占め、若年層(29歳以下)は約12%にとどまります。今後10年で大量退職が見込まれる中、「この現場で働きたい」と思わせる環境づくりは、もはや福利厚生ではなく経営の生命線です。

過酷になりがちな現場業務だからこそ、ウェルネスな環境を整えることが「生産性向上」「離職防止」「企業ブランディング」という3つの経営課題の解決につながるのです。

ウェルネス経営がもたらす3つの経営メリット

  1. 生産性の向上 快適な空間は集中力を高め、ミスの削減や作業効率の改善に貢献します。前述のとおり、オフィス緑化だけでも生産性が15%向上するというエビデンスがあります。
  2. 離職率の低下と採用力の強化 「社員を大切にしている」というメッセージは、既存社員の定着だけでなく、採用市場における差別化にもなります。特に若年層やZ世代は、給与だけでなく「働く環境の質」を重視する傾向が強まっています。
  3. 企業ブランドの向上 先進的な現場環境は、発注者や協力会社からの評価にも直結します。「あの会社の現場は違う」という評判は、受注機会の拡大にもつながる無形の資産です。

参考データ出典

アドバンテッジリスクマネジメント「ウェルビーイング経営の取り組み状況」
https://www.armg.jp/journal/240-2/

経済産業省「健康経営優良法人2026」
https://www.meti.go.jp/policy/mono\_info\_service/healthcare/kenkoukeiei\_yuryouhouzin.html

Fortune Business Insights「Corporate Wellness Market Report」
https://www.fortunebusinessinsights.com/corporate-wellness-market-102872.html

ギャラップ社「State of the Global Workplace」
https://www.gallup.com/workplace/349484/state-of-the-global-workplace.aspx

エクセター大学 オフィス緑化研究(2014年)
https://www.exeter.ac.uk/news/featurednews/title\_306118\_en.html

ブリティッシュコロンビア大学 木質内装研究(2010年)
https://doi.org/10.1177/1477153510370920

ウェルネス経営の事例から見る!現場空間づくりの4つの手法と効果

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ここからは、コーユーレンティアが手がけた8つの現場事例を、4つのアプローチに分類してご紹介します。

① 「木のぬくもり」でストレスを低減する

【事例:神奈川・某建設会社様】

木造ハウスに合わせ、家具も木製シリーズ(WSシリーズ)で統一。空間全体に木の香りと視覚的な温もりが行き渡り、集中力の向上とストレス軽減を両立させました。

某建設会社様(神奈川)https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2025/07/post-52.html

【事例:東京・大成建設様】

オフィス中央に、木のぬくもりを感じるコミュニケーションスペースを設置。木の香りが漂う中で、部署を超えた自然な交流が生まれています。

木材を使ったオフィス空間には科学的なエビデンスがあります。森林総合研究所などの研究では、木材の視覚的・嗅覚的刺激が副交感神経を優位にし、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を抑制する効果が確認されています。「なんとなく落ち着く」という感覚は、生理学的にも裏付けられた反応です。

また、2010年にカナダのブリティッシュコロンビア大学が行った実験では、木質内装のオフィスで作業したグループは、そうでないグループと比較してストレス指標(皮膚電気伝導度)が有意に低下したと報告されています。現場事務所という限られた空間だからこそ、木の効果は大きく発揮されます。

大成建設様(東京)https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2026/01/post-58.html

② 「五感」を刺激するリフレッシュ設計

【事例:岩手・設備会社T社様】

「Japanese style」をコンセプトに、畳の小上がりやハンギングチェアを導入。さらにアロマを活用することで、業務中のイライラ軽減にも貢献しています。

設備会社T社様(岩手)https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2023/04/post-15.html

【事例:東京・清水建設様】

豊富なグリーンとアクアリウム(水槽)を配置し、光が溢れる明るい空間を実現。ワーカーの快適性を最大化しています。

オフィス緑化の効果について、エクセター大学の10年間にわたる研究では、植物を配置したオフィスで生産性が15%向上したと報告されています。また、パーソル総合研究所の調査では、植物のある空間でストレス値が平均11%低下し、自然環境音を加えると24%まで改善したというデータもあります。五感への刺激は、数値として明確に効果が表れるのです。

清水建設様(東京)https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2025/02/post-46.html

③ 「多様な働き方」を認めるレイアウト

【事例:秋田・設備会社T社様】

「多様性」をコンセプトに、気分や業務内容に応じて働く場所を選べるエリア分けを提案。斬新な内装デザインが「働きがい」の醸成に一役買っています。

設備会社T社様(秋田)https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2023/09/j.html

【事例:宮城・大成建設様】

「グラウンド」というコンセプトを掲げ、挑戦と活躍を促す場として設計。外の空気を感じられるテラスも設置し、心のリセットを自然に促す仕組みを取り入れています。

ABW(Activity Based Working)の考え方を現場事務所にまで展開するこのアプローチは、「現場=画一的な環境」という固定観念を覆すものです。働く場所の選択肢があるだけで、自律性が高まり、エンゲージメントの向上につながります。

実際、ギャラップ社の調査では、エンゲージメントの高い組織は離職率が最大59%低く、生産性が18%高いという結果が出ています。空間の「選べる自由」は、心理的安全性とも深く結びついており、現場レベルでの組織力強化に直結する施策と言えます。

大成建設様(宮城)https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2025/08/post-50.html

④ 「光と色」で集中力をコントロールする

【事例:設備会社T社様】

電球色の照明とフローリングを採用し、仕事をする場と休む場の「ライン引き」を明確に。オン・オフの切り替えを空間設計で後押しし、業務効率の改善を実現しました。

5設備会社T社様https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2023/12/post-31.html

【事例:品川・日比谷総合設備様】

フリーアドレスとウォールグリーンを導入。限られたスペースでも「豊かな緑」を感じられる設計で、従来の現場事務所のイメージを完全に払拭しています。

照明の色温度はパフォーマンスに直結します。集中作業には昼白色(5,000K前後)、リラックスには電球色(3,000K前後)が適しており、空間の目的に応じた照明計画がウェルネスの基盤となります。

さらに注目すべきは「緑視率」の考え方です。空間内で視界に入るグリーンの割合(緑視率)が10〜20%のとき、知的生産性が最も高くなるという研究データがあります。日比谷総合設備様の事例でウォールグリーンが選ばれたのは、限られた床面積でも緑視率を確保できるという合理的な理由があるのです。

日比谷総合設備様(品川)https://www.koyou.co.jp/business/delivery/2023/08/post-27.html

導入企業の「本音」現場担当者の声

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各事例の現場担当者からは、具体的な変化が語られています。

社員の意識変化

「若手や女性社員のモチベーションが明らかに向上した」「社内外から『すごく良いですね』と褒められることが増え、採用面接でもアピールポイントになっている」

コミュニケーションの深化

「少人数から大人数まで柔軟に打ち合わせができる空間になり、自然と会話が活発になった」「部署間の壁が薄くなった実感がある」

エンゲージメントの向上

「会社から大切にされているという実感が、仕事へのメリハリややる気につながっている」「ここで働きたいと言ってくれる社員が増えた」

これらの声が示すのは、ウェルネス経営の効果が単なる「福利厚生の充実」にとどまらないということです。社員のモチベーション、コミュニケーション、そして会社への帰属意識。これらはすべて、経営成果に直結する無形資産です。

特に建設業界では、協力会社や職人さんとの関係性も重要です。快適な現場事務所は、元請・下請を問わず「この現場は居心地がいい」という評判を生み、結果として優秀な人材や協力会社が集まりやすくなるという好循環を生み出します。

ウェルネス経営を現場で始めるための3ステップ

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「何から手をつけていいかわからない」という声は少なくありません。ここでは、現場レベルでウェルネス経営を導入する際の実践的なステップをご紹介します。

ステップ1:現状の「不満」を可視化する

まずは現場で働く社員へのヒアリングやアンケートから始めましょう。「照明が暗い」「休憩スペースが狭い」「デスクが古い」など、日常の小さな不満こそがウェルネス改善のヒントになります。

ステップ2:テーマを1つ決めて試す

いきなり全面改装する必要はありません。今回の事例のように「木を取り入れる」「グリーンを増やす」「照明を変える」など、1つのテーマに絞って試してみることが大切です。レンタルであれば初期投資を抑えつつ、効果を検証できます。

ステップ3:効果を測定し、次の施策につなげる

導入後は、社員アンケートや離職率、有休取得率などの定量データで効果を測定しましょう。「健康経営優良法人」の認定申請にも、こうした取り組み実績が求められます。小さく始めて、データで語り、次のアクションに活かす。この循環がウェルネス経営を定着させるカギです。

まとめ:ウェルネス経営は「什器選び」から始められる

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ウェルネス経営と聞くと、大規模な組織改革やシステム導入を想像しがちです。しかし実際には、もっと身近なところから始められます。

昇降デスクで姿勢を変える。デスク周りにグリーンを1つ置く。リフレッシュ用のチェアを1台追加する。照明の色温度を見直す。こうした小さな積み重ねが、社員の心身のコンディションを整え、結果として生産性と定着率を支えるのです。

コーユーレンティアでは、今回ご紹介した8つの事例のように、現場ごとの課題やコンセプトに合わせた最適なウェルネス空間を、レンタルというかたちでご提案しています。「購入」ではなく「レンタル」だからこそ、仮設現場でも気軽にトライでき、プロジェクト終了後の什器処分に悩む必要もありません。

「現場だから仕方ない」を、「現場だからこそ、こだわる」へ。

ウェルネス経営の第一歩を、什器から始めてみませんか。

ウェルネス経営についてよくある質問

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Q.1 ウェルネス経営と健康経営の違いは何ですか?

A. 健康経営は主に疾病予防・医療費削減を目的とした経営手法で、経済産業省が推進しています。ウェルネス経営はそれをより広くとらえ、身体的健康に加えて精神的健康・社会的つながり・働きがいまでを含む「ウェルビーイング全体」を高めることを目指します。健康経営はウェルネス経営の一部と考えると整理しやすいでしょう。

Q.2 中小企業でもウェルネス経営に取り組めますか?

A. もちろんです。ウェルネス経営に規模の制限はありません。むしろ中小企業の方が意思決定がスピーディで、現場の声を反映しやすいというメリットがあります。まずはアンケートの実施や休憩スペースの整備など、小さな施策から始めてみてください。

Q.3 オフィス家具のレンタルはどれくらいの費用がかかりますか?

A. レンタル費用は家具の種類や台数・契約期間によって異なりますが、購入に比べて初期コストを大幅に抑えられるのが特徴です。エルゴノミクスチェア1脚あたり月数千円程度から利用できるサービスもあります。詳しくはこちらのサービスページからお問い合わせください。

Q.4 ウェルネス経営の効果はどのくらいで出ますか?

A. 空間環境の改善は比較的早く従業員の満足度に影響が現れやすく、導入後1〜3か月のアンケートで変化を感じる企業が多いです。一方、離職率の低下や生産性の向上など定量的な効果は、継続的な取り組みの積み重ねにより半年〜1年単位で現れることが多いです。

Q.5 ウェルネス経営に取り組む際に気をつけることはありますか?

A. 最も大切なのは「トップダウンだけにならないこと」です。経営者が旗を振るだけでなく、従業員自身が参加できる仕組みを作ることが継続の鍵です。また、施策を導入したら必ず効果測定を行い、改善を繰り返すPDCAサイクルを意識しましょう。